漂流ブイ
Drifting Buoys

水塊と移動する魚群や卵稚仔類の追跡等、海流状況を把握するための『 漂流調査 』に用いるブイです。

グローバルスター衛星通信方式 沿岸沖合用 漂流ブイ
Globalstar Satellite Communication Drifting Buoy

  • 極域を除くエリアをカバーする低軌道衛星、グローバルスター社の衛星通信を利用した漂流ブイです。
  • 他の衛星通信方式の漂流ブイと比較し安価であり、1年間の通信契約が本体価格に含まれています。
  • 60分毎の通信で約50日に相当する約1200回の通信が標準電池で可能なため、短期観測に最適です。
  • 製品の外観、仕様につきましては、予告なく変更する可能性がございます。
  • 詳細につきましては、お気軽に ご相談ください。

グローバルスター衛星通信方式漂流ブイの写真 グローバルスター衛星通信エリアの写真


イリジウム衛星通信方式 全地球用 漂流ブイ
Iridium Satellite Communication Drifting Buoy

  • イリジウム衛星通信範囲は全地球をカバー、双方向通信により遠隔で送信間隔の設定変更が可能。
  • 鉛蓄電池式の場合、通信可能期間は3~4ヶ月(毎時送信設定の場合)になります。
  • 太陽電池式の場合、長期漂流用として周年運用(毎時送信設定の場合)が可能です。
  • 詳細につきましては、お気軽に ご相談ください。

小型観測ブイの写真 小型観測ブイの写真


GPS波浪計小型ブイ
GPS Wave gauge Buoy

  • 直径800mm、重量35kgと小型軽量ながら単独測位GPSで高精度で波浪観測できる漂流ブイです。
  • 海洋波浪データ(波高、波向、波の周期等)を観測するために開発された、ブイ式波浪計です。
  • 従来の高価な超音波式、加速度式波浪計に匹敵する、波高10m、波向5°といった高精度を実現。
  • 波浪データは、LTE通信やイリジウム衛星通信により、受信側のパソコン等に送信されます。
  • 詳細につきましては、お気軽に ご相談ください。


システム仕様
項 目 システム仕様
計測項目 ブイ位置、有義波高・周期・波向、1/10最大波高・周期・波向、
最大波高・周期・波向、波数、電池電圧(オプション:水温)
計測範囲 波高 : 0〜20m 精度10cm
周期 : 3〜16秒
波向 : 0〜359度 精度5°
通 信 LTE通信、イリジウム衛星通信など
電 源 太陽電池、蓄電池など


各部の説明
小型観測ブイの写真 小型観測ブイの写真

特 長
 本品は、小型ブイに取り付けた単独測位方式のGPSセンサのみで海洋波浪データ(波高、波向、波の周期等)を観測するために開発された全く新しいブイ式波浪計です。
 この単独測位方式によるGPS波浪計測は、DGPSでもRTK/GPSでもない一般に20m程度と言われている誤差をもつGPSデータに、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が新規開発したデジタル・フィルタ処理(特許第3658595号 : 2005年3月258登録)を施すことで従来の超音波式、加速度式波浪計に匹敵する波高10cm、波向5°という高精度を実現したものです
 さらに海面における波面追従性を向上させるため、大阪府立大学殿との共同研究によって開発した小型軽量低動揺型円盤フロート(特許第45661916号 : 平成22年8月13日登録)を採用、宇宙技術とブイ技術が合体したことで、波高・波向・周期などの波浪データが高精度で取得できます。

システム構成
 システム構成の例を示します。システムは海上に浮かべたブイと地上のパソコンからなり、波浪データはパケット通信やイリジウム衛星通信によりインターネット・メールなどで自動送信されます。

測位精度
 JAXA殿による地上シミュレーション試験では、仕様値である波高10cm、波向50°以上の精度で、波の運動を計測できることが確かめられています
下図は紀淡海峡波浪ブイで得られた有義波高データの推移を示したものです。
参照データとした加速度計式波高計の結果とよく一致していることが分かります。
この試験の際、2004年6月21日には非常に大きな台風6号が紀淡海峡近傍を通過しましたが、有義波高7m程度の波(このときの最大波高は10.1m)も問題なく観測できています。
(JAXA殿発表論文より抜粋)